ペコちゃんサンデー
今日スーパーで、ミックスチョコレートスプレーのかかったお菓子を見かけた時、幼稚園の時に食べたペコちゃんサンデーのことを思い出した。
その日は母と二人で出掛けていた。最寄り駅から自宅に向かう時、駅の近くにあった不二家レストランの前で母が立ち止まり、
「ここに寄ってから帰ろう」
と言った。私はもちろん大賛成だ。
母は、姉や弟に言うとうらやましがるから内緒にするように、とも言って、私は絶対に言わないと約束した。この約束は今日まで破っていない。
母はコーヒーを注文し、私にはペコちゃんサンデーを頼んでくれた。
運ばれてきたペコちゃんサンデーは、バニラアイスクリームの上にカラフルなチョコレートスプレーがかかっていて、ペコちゃんの顔の形をしたチョコレートも添えられていた。
その日から時々ペコちゃんサンデーのことを思い出しては、幸せな気分を味わっていた。
今思うと、母も専業主婦として家事と育児に追われる中、喫茶店で息抜きしたかったのかもしれない。子供3人と喫茶店に行っても落ち着かないが、1人くらいだったら手も掛からないだろう。
他にも、小学校の低学年の時、母と二人でカフェに行って、母はコーヒー、私はプリンアラモードを食べたことも覚えている。
私同様に、姉や弟も母と二人で出掛けた時は、内緒で喫茶店に行っていたかもしれない。むしろそうであって欲しい。私だけ贔屓されていたとしたら、姉や弟に申し訳ない。